プロメテウスはエイリアンとは思わなんだ2012年09月03日 10時04分56秒

プロメテウス01

 劇場に映画を鑑賞に行くと必ずPRしていて、前評判も上々で正式公開に先立って土・日限定で1回だけ先行上映等も行っていたから見る前から大いに期待していた。内容も「人類の起源」を追求する壮大なものらしいし、ジャンル的にも筆者の好きなSFに属するようである。

 8月24日公開ということで、その2日後の26日のレイトショーでワクワクしながら見に行った。が、その割には上映劇場が定員100名足らずの小さい場所に指定されている。ははぁ、3Dではないから仕方なののかもしれないな、と思った。30分違いくらいで3D版も上映されており、そちらは収容人員も多い劇場だから、やはり多くの人は話題の超大作を3Dで鑑賞するのだろう、と思った。

 筆者が鑑賞した100名足らずの劇場は日曜日のレイトショーとしては決して多いとは言えないが、そこそこの観客も来ている。やはりみんな前評判に期待して来たのだろうと思った。
そしていよいよ上映開始。しょっぱなから何やら白い肌の異星人らしきマッチョの男が何かわけのわからないものを飲んだ途端、体の内部から反応を起こし、皮膚から破けるようして海に転落するという少々エグいスタートである。しかし人類の起源を究明する映画ゆえ、まぁ出だしとしてはそれを彷彿させるのかもしれない、と思っていた。

 そしてストーリーは展開される。男女の研究者が洞窟に描かれた壁画を発見し、そこから人類の起源を究明するための旅が始まる。プロメテウスは宇宙船の名前である。某企業が提供した宇宙船という設定で、乗り込んだ乗員もすべてその企業から雇われたという設定である。

 ところが話が進んでいくうちに少々筆者がイメージしていた方向とはズレてきた。あれ~?何かちょっと違うかな~…何となくそんな風に思えてきた。筆者としては例えるなら「2001年宇宙の旅」的な映画だろうと推測していたのだが、どうやらエイリアン的な展開である。エグい場面も結構出てくる。体内から化物が出てくるシーンや入り込んでしまうシーンなどはまさにエイリアンである。
最後もその舞台となった惑星に生存していた唯一の白い肌のマッチョ男からエイリアンのような化物が出てくるシーンで終わる。

プロメテウス02

 大体エンドロールがすべて終わり、劇場内が明るくなってから観客が席を立つということはあまりなく、みんな適当なところで退場するものだが、この日に限っては気のせいか鑑賞していたほとんどの人がエンドロールが流れはじめるとほぼ同時にそそくさと退席した。その様子も何かみなさん不快感をあらわにしてという風に感じられた。かくいう筆者も、とりあえずエンドロール終了までは着席していたものの、見終わって劇場をあとにする時は何とも後味の悪い感情しか残らなかった。

 前評判は一体何だったのか?と思った。「人類の起源」って、一体何が起源なのだろうか?エイリアン系の映画が好きな人には楽しめる映画なのかもしれないが、筆者のようにもっと壮大に「人類の起源」究明に迫る内容を期待していた観衆にはそれこそエグいシーンを含め、不快感のみが残ってしまったのではないかと思える。そして、思い出してみると、いろいろな部分であれはいったいどういう意味なのか?説明がまったく足りないのでは?…などとツッコミを入れたくなるシーンが多々あったことに気づく。

 3Dで見るときっと綺麗だろうな、と思えるシーンもごくわずかだがあったが、結果的には2Dでよかったと思わざるを得ない。エグいシーンを3Dで見たところで逆に不快になるのみである。前述したが、エイリアン系の映画が好きな人にはいいのかもしれないが、そうでない人にとってはどうなのだろうか?と思える。少なくともPRでうたっていた「人類の起源」などとはまったく無縁で、これは前評判にやられた!としか思えなかった。つい口直しをしたくなる映画だった。

プロメテウス03

う~む…トータル・リコール2012年09月01日 09時55分45秒

トータルリコール01

 できることなら1ヶ月に1本は劇場で映画鑑賞を、しかも今の自身にとってのゴールデン・タイムと言うべき日曜日のレイトショーで、と思っている。レイトショーは3D作品以外なら1200円均一でお得ではあるが、だからと言って映画評論を専門の職業にしているならまだしも、あくまでも気分転換目的で鑑賞する以上、なんでもいいからとにかく見よう…という余裕など到底ないから、やはり見てみたい映画は吟味しているつもりである。


 さて、今回の「トータル・リコール」は以前、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の作品を見たことがあった。脳に未知の異なる体験を記憶させることで日常の不満を払拭することを商売としている会社がリコール社という設定で、アーノルド・シュワルツネッガーが火星基地での体験記憶を植えつけてもらうためにリコール社を訪れ、マシン・トラブルか何かで、擬似体験が現実とすり替わってしまう展開だったと記憶している。なかなか面白い映画で、今回またそのリメイク版が公開されることを知り、実は一体何故?と思った。

 リメイク版は特に珍しいことではないが、普通に考えれば、前作に何らかの不足や不満があれば、修正を加えてリメイク作品を…と考えるが、その点からすると以前のアーノルド・シュワルツェネッガーの「トータル・リコール」で一体何が不満だったのだろうか?と思ったのである。

トータルリコール02

実際に鑑賞してみた率直な感想は、今回の「トータル・リコール」は以前の作品の焼き直しではなく、同名の作品ではあるが、まったく別の作品として捉えるべきだと思った。確かに前作でのシーンを踏襲した場面もあることはあるが、全体としてはまったく別作品として認識すべきと思う。前作のリメイク版という先入観を持って見ると、人にもよるが、もしかしたら前作と比較し、ちょっと違うのでは?と思ってしまいかねないからだ。実は筆者がその口だった。あくまでも以前のトータル・リコールを、当時より格段に進歩した映画技術でリメイクしたものだろう…と勝手に想像していた。

 とにかく印象としては、最初から何かバタバタと落ち着かない展開で、現実と記憶の世界との入り乱れというストーリーゆえにありがちな、少々見る側も訳がわからなくなる部分もあり、結局そのまま一息つく間もなく終わったという感じであった。決して退屈な映画ではないが、あ~、面白かった!と絶賛できるとは言い難い可もなく不可もなく…という映画だったように思う。ただし、前作を見ていない方にはまた違った感想があるのではないかと思う。前作の「記憶」が残っていたがための感想である。ちなみにターミネーターのような主人公の元妻の強靭ぶりがやたら印象的でもあった。

トータルリコール03

微妙な…メリダとおそろしの森2012年07月23日 10時54分28秒

メリダとおそろしの森1

 今や自身にとっての最もリラックスできる時間帯となった日曜日の夜…毎月1回は映画館で映画を、などと考えているのだが、レイトショーでも1200円の料金ゆえ、むやみやたらと何でもいいから見ようというわけにもいかない。今回見たのは3D吹替の「メリダとおそろしの森」というアニメ映画だが、別に3Dで見たいというわけではなかったのだが、レイトショー時間帯では3D上映しかなかったからというのが本音である。

 3Dの場合、字幕が前面に見えるのが慣れないと戸惑うのだが、吹替であれば、そんな戸惑いもないし、もともとアニメ映画が嫌いなわけでもなし、ちょっと見てもいいかな?という気持ちで見に行った。3Dの場合、通常のレイトショーが1200円均一だが3D料金300円が加算されるのが少々厳しいが。マイ3Dメガネ持参で見てきた。

 ディズニー作品ということもあり、3Dやアニメーションは素晴らしいと思ったが、正直なところストーリーとしては少々イメージと異なり、拍手喝采…というほどではなかった。というのも、見る前の勝手なイメージは「おそろしの森」というタイトルから魔法絡みの内容かとは想像していたのだが、もっとファンタジックな内容かと思っていたのである。

メリダとおそろしの森2

 王妃に細かなことまで厳しく制限され、嫌気のさしていた主人公メリダが鬼火に誘われて、森に住む魔法使いのおばあさんと出会い、その魔法の力で母親である王妃の考え方を変えてほしいと頼むのだが、メリダの勘違いもあり、お母さんである王妃はクマに変身させられてしまう。2日目の朝日を浴びる前に決められたことをしないとそのまま変身は解けないことからメリダは、クマに変身してしまったお母さんとともにいろいろな苦難に遭遇する。

 最後は何とかハッピーエンドの結末を迎えるのだが、その過程が少々中だるみ感がある。魔女から教えられた魔法を解く呪文を知ってから、その行動過程がどうにもじれったいのである。3Dのアニメ映画としては「カールじいさんの空飛ぶ家」以来だったが、アニメそのものの素晴らしさはさすがと思えただけに、ストーリー展開がなおさら「う~ん、ちょっとなぁ…」という感想である。

 まぁ、映画に限らず全ては個人の好みの問題もあるゆえ、あくまでも筆者個人の感想であるが、3Dで1500円払ってまで絶対に見たい映画…とは少々言い難いかな、というのが率直な感想である。もっとも、今や自宅のテレビでも3D映像が鑑賞できる時代になったものの、まだまだそんなテレビが多くの家庭にあるわけでもなく、今の時点では劇場の大型スクリーンでしか3D映像を見られないということからすると、まぁよかったかなとも思えるのだが。

メリダとおそろしの森3

ちょっと想定外?スノーホワイト2012年07月01日 20時30分25秒

スノーホワイト1

 夜勤勤務になってからは唯一の休日である日曜日の夜は、翌月曜日が夜からの勤務だから、最も開放的になれる時間帯となった。今までなら週明けの月曜日などはまさにブルーマンデーと呼ぶに相応しい憂鬱な曜日だったが、今は日曜日から月曜日にかけてが最も自由になる時間帯である。

 というわけで、これは是非レイトショーを…と思い、勇んで見に行ったのが「スノーホワイト」である。スノーホワイト…白雪姫…毒リンゴを食べて永遠の眠りについてしまうが、王子様のキスによって目覚める…というディズニーの古典名作…それが今の様々な特撮技術を駆使して、ファンタジックに展開される映画と推測した。ネットで予告編を見てもどうやらそんな雰囲気である。これは筆者お気に入りのファンタジー映画と思い、楽しみに出かけた。

スノーホワイト3

 ところが、実際にはいろいろな場面で白雪姫の要素を取り入れた描写があるものの、筆者の感想は白雪姫のジャンヌ・ダルク版であった。鏡よ、鏡…世界で一番美しいのは誰?と問いかけ、それまでは「あなたですよ」と言われていた女王が、ある日それは昨日までで、今日からは成長したスノーホワイトが世界で最も美しいと告げられ、逆上した女王がスノーホワイトの心臓を手に入れれば、永遠に世界一の美女として君臨できることからスノーホワイトを殺そうとする。

 随所に白雪姫で登場するエピソードはあるが、全体的には白雪姫ではなく、正当的な国の継承者であるスノーホワイトと、それをないがしろにして君臨しようとする継母である魔女女王との対決である。決して退屈な映画ではないし、つまらないとは思わないが、鑑賞前にイメージしていた内容とは異なること、そしてもっとファンタジーだと想像していた筆者としては少々想定外の映画だった。

 途中描かれる妖精の住む森のシーンなど、いい雰囲気はあり、この線でストーリーが展開してくれればと思える場面もあったゆえ、やや欲求不満のまま終わってしまった。最後の魔女女王との直接対決のシーンなども、もっとファンタジックな場面が展開されてもいいのでは?と思えたが、結構あっさりとスノーホワイトの勝利に終わるなど、突っ込みたく場面も多々あるが、筆者としては勝手な鑑賞前のイメージもあったためか、可もなく不可もなく…という感想の映画だった。

スノーホワイト2

中島みゆき 歌旅劇場版2012年06月07日 15時59分05秒

歌旅3

 映画を見に行った時のPRで中島みゆきのコンサートの様子が映画として放映されることを知り、さてどうしようと思った。見てみたいな…と思いつつ、こうした劇場でのライブ的な映画はかつて17回見に行ったマイケル・ジャクソンの「This is it」があるくらいで、マイケル・ジャクソンのように見せるステージとは思えない中島みゆきのライブ映像だと拍子抜けするのではないかと思ったからである。

 しかし、何を隠そうもう何年前になるのだろうか、筆者は日本武道館での中島みゆきのコンサートに行ったことがある「前歴」を持っているゆえ、見たいという願望もあった。そして、ついにその願望に勝てず、前売り鑑賞券を購入し見てきた。平日の17時55分からという中途半端な時間帯でもあり、さすがに観客の数も少なかった。

 中島みゆきの曲は大量にあるゆえ、一時期カセットテープに録音し、聴いていた頃の曲なら知っているのだが、調べてみるとそれもせいぜい1986年くらいの曲までで、それ以降はほとんど知らない。そんな状況だから、前述した日本武道館でのコンサートも一体何年のことだったか、まったく記憶にない。

 ただ、鮮明に覚えているのは1986年11月に発売された「36.5°C」というアルバムに収録されている「HALF」という曲をスタートに歌い、この曲をご存知の方ならわかると思うが、結構盛り上がりのある曲で、どう考えても終盤に位置する曲で、筆者はその曲調からラストの曲に相応しいと思えるほどの曲である。その曲をオープニングで歌い、歌い終わった後に中島みゆきさんが、「これで終わりにしたら怒るでしょうね」と冗談を言ったのを覚えている。

 確かにラストソングに相応しい盛り上がりのある曲だから、恐らく当時そのコンサートを見に行った観衆は筆者と同様に思ったのではないかと思う。中島みゆきさん自身もそのようなコメントを言ったということは、あえてオープニングにもってきたことに対する彼女なりの独特の作戦だったのではないかと思える。

 さて、映画の話だが、上映された曲では2曲ほどしか知った曲はなかったのだが、素晴らしい映像だった。まずやはり劇場の超大画面で迫力があるし、何よりも一般家庭では絶対に不可能な大音量で曲が聴けるから、まさにコンサート会場で生で聴いているような迫力である。かつて日本武道館で見た時は、当然ながらかなり後ろの方の座席だったこともあり、中島みゆきさんも米粒くらいにか見えないから音量はともかく、その表情とかまったくわからなかったが、映画ではそれがしっかりとわかるという利点がある。

 中島みゆきさんの曲はゆったりしたものもあり、また結構ハードなものもあるが、それを、メリハリをつけてまったく違う歌い方をするが、その表情や動作での表現も映画の場合はよく見られたから、その意味ではさらに曲に対する感情までもが十分に感じられた。「ファイト!」などは身震いするほどのメリハリだった。上映された曲が、結構盛り上がりのある曲が多かったせいもあるが、その度にこれで終わっちゃうのかな?と何度か不安さえ感じた。最後の曲は「背広の下のロックンロール」という曲だそうだが、この曲の後、テロップが出たときにはあ~あ、終わっちゃった…と思った。

歌旅2

 そして、見ている途中、何度も思ったことが、「はてっ?中島みゆきさんて、一体いくつなんだ?」ということだった。少なくとも筆者(56歳)よりは上だとはわかっていたが、それにしては声の質も声量もほとんどかつてよく聴いていた頃と遜色ないから、つい年齢が気になった。調べてみると1952年生まれで60歳とのこと。このライブが2007年のものということは今から5年前で55歳時ということになるが、まったくそんな年齢を感じさせない歌声だった。そしてバンドのメンバーも筆者と同年代くらいの人が多く、何かその意味でも妙に親近感を覚えてしまった。

 それにしても長きに渡って一線で活躍し、まったく衰えを感じさせないアーテイストだとつくづく思った。ただ映像で見るのも、もちろんいいのだが、言葉を聞かせる歌が多いから、映像があるとついビジュアルに目が集中してしまう傾向があるかな、とも思えた。歌われている歌詞に衝撃があるアーティストだから、じっくり曲に集中できる方がいいのかも?とも思えた。

 ともかく十分に堪能できた2時間だった。唯一の不満と言えば、せっかく、前売り券をネット経由で購入したのだが、ほとんどその「恩恵」がなかったことである。この映画は2000円オンリーで、特に劇場で実施している割引やサービスからは対象外とのことだったので、前売り1700円で購入すれが300円お得…と思ったのだが、手数料・発券料という名目で各105円かかり合計210円上乗せとなり、1910円…つまり当日劇場窓口で購入するより90円お得…というだけであった。まぁ、2000円払っても十分に納得の映画だったからいいのだが、その点だけがちょっと悔しい思いであった。鑑賞してから少々時間が経過してしまったが、ほんの感想として記した。

歌旅1

結構面白い「ジョン・カーター」2012年05月07日 15時59分34秒


大苦戦の末、ようやく再就職も決まり、気がつけば世間はGWの大型連休。求職活動中は週5日の夜のアルバイト以外は自宅待機の状態だったゆえ、あまり曜日の観念も薄れていた。

 それこそ映画も昼間であろうと観に行こうと思えばできないこともなかったが、やはり求職活動という肩身の狭い身分では到底そんなこともできないし、また金銭的にも精神的にもそんな余裕などなかった。何とか契約社員という身分ではあるが、再就職先が決まり、5月下旬から正式出勤となり、GW中の5月3日に妻とともにいつものパターンの夫婦割を利用して映画を観た。

 劇場PR等でも見て、観てみたい…と思っていたのが「ジョン・カーター」だった。しかし、公開から少々日がたっていたこともあるのか、すでに上映は1日に2回しかない。吹替3D版でも3回上映ということで、あまり人気がないのか、はたまた映画も回転率を上げるために1週間から10日もすると、どんどん入れ替えするのだろうかと思った。

ジョンカーター2

 そして当日、上映時間は2回めの18:25からのものだったのだが驚いたことに、何と観客は筆者夫婦2人のみ…という貸切状態だった。こんなことは今まで映画を観に行って初めてである。

 さて、では映画はどうだったのか…と言うと、筆者個人の感想は、結構面白いじゃん!である。ディズニー生誕110周年記念映画とのことだが、筆者は特にディズニー映画が好きなわけではない。むしろ、率先して観に行こうとは思わない方である。しかし、今回の映画はSFファンタジー的な雰囲気があったので、観た次第だった。

 主人公ジョン・カーターがある出来事から火星の惑星バルスームに瞬間移動してしまう。そこでヘリウム国の王女デジャー・ソリスと知り合い、バルスームの危機を救う戦いに身を投じていく。登場してくる手が4本あるサーク族や奇妙な生物はいかにもディズニーらしい形態である。上映時間が2時間ちょっとで、途中少々中だるみ的に思えないこともなかったが、最後の結末でまぁ何とも見事に帳尻を合せ、そのラスト5分程度の流れでああ、面白かったと思えた映画だった。

ジョンカーター3

 吹替3D版なら多分お子さまでも十分楽しめる内容で、筆者としては前述した通り、結構面白いじゃん!と評価するのだが、それにしては一体何故劇場は我々夫婦2人のみの観客だったのだろうか?と思える。たまたまGWだったこともあり、時間帯もやや中途半端で、しかも公開から少々経過していたからだろうか?こういう映画はある程度好き嫌いもあるかとは思うが、評判もそれほどでもないようだが、結構いいと筆者は思う。特に前述したラストの5分程度の一気の展開は見事だと思えるのだが…。

 最後にまったくの余談だが、惑星バルスームが、筆者には何度聞いても俳優が「バスルーム」と発音しているようにしか聞こえなかった。字幕を読んでバルスームなのだ、と思いつつも何度聞いてもバスルームに聞こえて、それが妙に気になってしまった。英語のヒアリング力ゼロである。

さすが!?戦火の馬2012年03月18日 22時30分31秒

戦火の馬01

 だいたいは劇場の予告編を見て、面白そうだなと思うと実際に鑑賞してみることが多いのだが、この映画に限っては、劇場に置かれているパンフレット等では見かけたことがあったと思うが、何故か予告編を見る機会はなく、新聞広告と監督がスピルバーグということで多分面白いだろうと推測して実際に鑑賞してみた。

 そもそも戦争物は基本的には嫌いなジャンルに属するのだが、この映画の場合、設定は戦時中ということでも主役が馬ということで、通常の戦争物映画とは違うだろうという想像もあった。果たして、実際に鑑賞してみて面白かった!スピルバーグだからなのかはよくわからないが、まったく時間を気にせず没頭して最初から最後まで鑑賞できた。

 父親が本来なら農耕馬を買わなくてはならないところを妙な意地からサラブレッドの馬を購入してしまい、偶然にも子馬の頃を知っていた少年が懸命に世話をして立派な馬に調教するのだが、戦争が始まったために馬は軍隊に強制的に奪われてしまう。そこからこの主人公の馬は飼い主を変え、戦時中の凄まじい状況下で波乱の現実を体験していく。

 やがて軍隊に入った少年と偶然にも再会した馬は、今は立派な大人になったかつての少年の元にめでたく戻るという展開なのだが、その過程が単に何かひとつのことだけを描くのではなく、飼い主の移り変わりと同時に、馬同士の友情をも描き、また戦争という悲惨なものへの批難をも訴え、それらがうまくかみ合ってストーリーが展開していく。

戦火の馬03

 主人公の馬を世話していた兄弟が軍の命令に背いたために銃殺されてしまう悲惨なシーンがあるかと思えば、傷ついた馬を敵味方にも関わらず、協力して助け出すシーンもある。いろいろな要素が1つの展開の中に盛り込まれている。

 前述した通り、最後はハッピエンドである。これがもし、主人公の馬が死んでしまうような結末なら、もしかしたらそれはそれで号泣すべき感動があるのかもしれないが、この映画の場合は見終えた後、ハッピーエンドで良かったと、しみじみ思えた。苦難の道を乗り越えてきた馬にとって、やはりどこかで力尽きてしまったらあまりにも切ないではないか。

 だから無難にまとめた…という意見もあるかもしれないが、この映画では観客のためにもベストな結末だったと思える。さすがスピルバーグ監督の映画と言うべきなのかはわからないが、見終えた後に清々しさを満喫できる映画だった。

 他サイトでのレビューを読むと、いろいろ意見があり、批判的内容のものも見受けられるが、それはそれでいいのではないか?と思う。好みや感じ方は十人十色だし、部分的な細かな分析や設定等はとりあえず、面白いと思ったものは面白い…映画の感想ならずともレビューはそれでいいのではないだろうかと思う。

戦火の馬02

イメージ違いだけど面白い!ヒューゴの不思議な発明2012年03月14日 15時44分33秒

ヒューゴ01

 劇場に置かれたチラシで見かけた時から是非観たい映画のひとつだった。3月1日封切りで、たまたま1日はサービスデーで入場料が1000円均一という映画ファンにとっては嬉しい日だったので、初日に鑑賞したのがこの「ヒューゴの不思議な発明」である。

 当初はそのタイトルやチラシの写真等から完全にファンタジー映画だろうと想像していた。ヒューゴという少年が主人公で、しかも「不思議な発明」というタイトルがつけば、タイムマシンのごとく不思議な装置を天才少年が発明し、そこからファンタジックな冒険でも展開されるのだろうと思っていたのである。

 ところが実際には全く違った。ファンタジー的要素がないわけではないが、それよりは一言で言うなら映画ファンのための素敵な映画…という印象だった。

ヒューゴ02

 時計等の精密機械を仕事としていた父親を火事で失ってしまったヒューゴ少年は、父親が残したゼンマイ仕掛けで動くロボットのような人形の修理に没頭していた。その修理に必要な部品を盗むことを繰り返していたヒューゴはオモチャやいろいろな雑貨を店頭で売っている老人にとうとう捕まってしまう。

 そこから話はその老人の過去につながっていき、実はその老人がかつては映画制作のパイオニア的存在の過去を持っていたことにつながる。ロボット人形はその老人が唯一、処分できなかった魂のこもった過去の遺物だった。修理が終わったロボット人形が描いた一枚の絵から、やがてそのナゾがつながっていく。そして老人は自ら封印していた過去に対して前向きな姿に転換していく。

 だいたいにおいて子どもが主人公の作品というのは面白く、後味が良いものが多いが、この作品も同様にじつにうまく感動させられる。よく考えてみると「不思議な発明」というタイトルは一体何をさしているのか?と思えるが、そんなことはあげ足を取るごとくだから、無視した方がいいのだろう。少なくとも発明とは言い難い内容なのだが、この際はそんな些細なことは考えないべきだろう。見て決して損はないおすすめ映画である。

ヒューゴ03