麒麟の翼~劇場版・新参者~2012年02月03日 14時01分31秒

麒麟の翼1

 決して毛嫌いしているわけではないのだが、あまり邦画は見ない。日本映画を低く見ているわけではないのだが、よほど気にならない限り、率先して劇場に見に行く気にはならないのだ。ただ、まったく見ないわけではないし、今までも何本かはしっかりと劇場に見に行っている。

 今回紹介する「麒麟の翼」は大ヒット作家、東野圭吾さんの小説の映画化であるが、実は特に注目していたわけでもなかった。筆者はテレビよりラジオ派で、車を運転する時がメインだが、ラジオを聞く。そのラジオ番組で、結構頻繁にPRしていたのが、この「麒麟の翼」だった。特に主演の阿部寛さんがゲストで出演し、映画に関わるいろいろなエピソードを話しているのを聞き、まず阿部寛さんの人間性に非常に好感が持てた。

麒麟の翼5

そして、そのインタビューを聞いているうちに、これは結構面白いかも?と思った次第である。ということで、日曜日のレイトショーで見てきた。まだ封切り間もない作品だし、推理というより犯人は誰だ?的な要素ゆえ、レビューとしてそれを記してしまうのはルール違反ゆえ、その件については伏せておくが、面白かった!というのがまず結論である。やはり原作がいいのかもしれないが、かなりしっかりと集中して鑑賞できた作品だった。

 主演の阿部寛さんも非常に良かったし、体調的にはもしちょっとでも中だるみするような展開なら思わず睡魔に襲われるような状態だったにも関わらず、まったくそんなこともなく、約2時間という上映時間内、まったく眠くなることもなく集中できた。

 話は日本橋にある翼のある麒麟像で青柳武明という男が死んでしまうことから始まる。この中年サラリーマンは中井貴一さんであるが、久しぶりに見て、随分顔がふっくらした印象であった。それはともかく、そこから事件のナゾ解きが始まり、刑事・加賀恭一郎(阿部寛)が活躍する。容疑者がすぐに浮かび上がるが、その容疑者は逃走中に事故に遭い、意識不明の重体の末、死んでしまう。

麒麟の翼3

 中井貴一さん扮する青柳武明は、日本橋周辺の七福神巡りをしていたことがわかるが、一体なぜそのようなことをしていたのか?そのナゾ解きも真犯人解明への糸口となる。
前述したが、筆者はラジオで阿部寛さんのインタビュー等を聞き、ロケにまつわるエピソードなどを聞いていたから、場面の途中で、これがあのラジオで言っていた場所か…などとまた別の意味でも認識を深めたことも鑑賞とは別に興味深いことだった。

 世間的評判はどうなのか、わからないが、筆者としては決して見て損する作品ではないと思う。こうした推理的作品は、途中の早い段階でネタばれしてしまうと結構シラケるものだが、その点でも筆者が鈍感なのかもしれないが、ある程度まで興味を持てたことが、退屈することなく、時間を気にすることなく、まったく睡魔にも襲われなかった理由かと思う。

麒麟の翼4

 ただ、この映画のガッカリした点は、名の売れた役者さんたちは、もちろんまったく問題ないのだが、登場人物の中で正直なところ、勘弁してくれ!と思いたくなるようなキャラクターがいたことである。誰と誰…とは言わないが、出演者に上手い下手のギャップが大きすぎたと感じた。セリフの言い回しもそうだし、演技そのものも、もう少しマシな役者はいなかったの?と言いたくなる登場人物がいた。

 これはもしかしたら、邦画でセリフが当然日本語ゆえ、余計気になったのかもしれない。洋画では、ほとんどこのような感覚を味わったことはないのだが、それは字幕だからなのかもしれないが、やはり脇役的存在であっても、例えエキストラ的にチョイ役で登場するキャラであろうと、あまりにもレベルが低いと、少々ガッカリしてしまうものである。結構、締まった展開で、実力ある役者さんたちも良かっただけにその点だけが残念なことだった。まぁ、それはともかく筆者としてはしっかり集中して鑑賞できる面白い映画だったと評価できるのではないかと思う。
麒麟の翼2