インセプション…面白いのだけど…2010年08月01日 20時06分06秒

インセプション1

 劇場予告編で何度も見た。新聞広告などでも大々的にPRされていた。封切前から結構その宣伝には力が入っていた。確かに予告編を見る限り、面白そう…と思ったものの、人の夢の中に入り込んでそれを盗む…などという設定は何か複雑で難解なのではないだろうか?という一抹の不安もあった。

 しかも主演はレオナルド・デカプリオ。かつての「タイタニック」のイメージよりは「シャッター・アイランド」での演技派俳優として、デカプリオを見直していたものの、その「シャッター・アイランド」が何やらわかったような、わからなかったような結末だっただけに、よもやその再現はあるまいか?という不安もあった。

 筆者の見に行く劇場は毎月1日はファーストディと銘打って、誰でも1000円で映画が鑑賞できるサービスデー(これは結構多くの劇場でやっているサービスのようだが)で、たまたま1日が日曜日、となれば、このサービスを利用しないわけにはいかない、とばかり見に行ってきた。じつは直前まで「借りぐらしのアリエッティ」にしようか迷っていたのだが、どうせ1000円で見られるなら、上映時間が長い大作を見た方がお得感があるか、とせこい考えで「インセプション」に決めたのである。

インセプション2

 上映時間は2時間40分ほどという長い映画である。結論から記すと、あ~、また「シャッター・アイランド」パターンかいな?というところであった。確かに面白かった。シャッター・アイランドよりはわかりやすかった。上映時間の長さもまったく気にならず、結構集中して鑑賞できた。

 …が、設定が何となくシャッター・アイランド的な面があり、結末もまた観客に推測させるパターンである。大まかなあらすじは、デカプリオ扮するコブという男は、夢の中に入り込んでその情報を盗む専門家であり、渡辺謙扮するサイトウから、ある会社の二代目の、会長の息子に意図的にその会社を潰させるように仕向ける仕事を請け負うのである。

 そのためにその会長の息子の記憶に会社を潰すようにインセプション(植え付け)するのが目的となる。夢の世界というのは、誰もが体験していることであり、決して無縁のことではなく、確かに夢見ている時はその夢の世界が現実の世界となる。

 夢の世界だから、現実の世界では起こり得ないような奇想天外のことだって平気で起こる。それが、夢の中の夢とか二重、三重になってくると、いろいろなことが複雑になってくる。そうした設定での展開だから、場面転換も激しく、見ている間はまさに息つくヒマもなく、いろいろな状況が展開される。だから結構集中して見る。

 そういう意味ではPR通り、結構イケてる映画なのだが、デカプリオの人物設定が、シャッター・アイランド的なのである。シャッター・アイランドでも再三に渡って妻が絡んだシーンが展開されたが、このインセプションでも、デカプリオの人物設定は死んでしまった妻とのことが結構重要なものとなり、また邪魔なものとなっている。

 やたらと執着する人物設定なのである。デカプリオはどうしてこうも妻の影に惑わされる人物設定なのだろうか?と思いたくなる。そして結末は、前述した通り、さてどちらでしょうか?という謎かけをしておしまいである。デカプリオが執念を燃やし、望んでいた自分の2人の子どもとの再会…それがラストでめでたく実現する。しかし、それが果たして現実のことなのか、夢の中のことなのか…。

インセプション3

 デカプリオは夢と現実の見分けのために鉄の小さなコマを回す。現実であれば、コマはある程度はクルクル回るが、時間が経てばやがて回転を止める。しかし、夢の世界ならコマは永久にその回転を止めないことも可能なのである。ラストは家に着いたデカプリオがテーブルの上でその小さなコマを回す。

 そして、念願叶って、2人の子どもと再会して庭に出て行く。テーブルの上で回されたコマの回転は微妙なところでスクリーンは暗転する。ちょっと回転が鈍って止まるかな、いや回り続けそうかな…その微妙な状態で暗転してしまうのである。

え~!?どっちだよ?これじゃ、シャッター・アイランドじゃん!…筆者は思わず、心の中で、よもやと推測していた不安が現実のものとなったことを実感した。デカプリオは結構、性格俳優としてイメージしていたよりはるかに素晴らしい俳優になったことは間違いない。単なる二枚目俳優などではないことは十分に理解した。

 が、2作続けてその人物設定が妻の影を引きずるもので、結末もさてどちらでしょう?となぞかけされることになるとは…。ただ、見終わった後は、この「インセプション」の方が「シャッター・アイランド」よりはよかった。面白さもこちらの方が上ではないかと筆者は思う。

インセプション4

 上映時間が長いゆえ、始まる前にトイレなどはキチンと済ませておいた方がいい。結構途中で席をはずす観客がいた。筆者も終盤はちとその気配を感じたものの、何とか終わるまで席をはずすことはなかったものの、上映中に席をはずすのは他の観客にも迷惑だし、まして自分も一定時間は見られなくなってしまうわけだから、この点は是非ご注意を。

 内容的には夢の世界での設定が基本となって展開されるゆえ、少々複雑な感はあるが、見る価値ありといえる作品だと思う。

コメント

_ (未記入) ― 2010年08月11日 04時09分28秒

シャッターアイランドにこだわりすぎ。

_ (未記入) ― 2011年05月29日 02時05分28秒

エンドロールまで映画観ないですか?
Cパートがある事もあるので観た方がいいですよ、映画館では尚更。
そうすればインセプションのあれが現実なのか夢なのか必ず分かるはずです。

でも、死んだ妻がうんぬんに少しうんざり気味ではある。

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